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ワインコラム① ワインの資格

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  • 執筆者: AndoTomoya
  • 2020/04/08
  • 記事区分:非会員/無料

記事の長さ:2097文字

ワインの資格

皆さんはワインの資格と言えば何を思い浮かべますか?一番有名なのは「ソムリエ」ですよね。ワインに詳しくない人でも、あのレストランでワインリスト片手にサービスをしている方々は見たことがあるでしょう。実はワインの世界には、「ソムリエ」以外にもたくさんの資格があるのをご存知ですか?

ワインの資格には、日本ソムリエ協会が認定する飲食店での実務経験が必要な「ソムリエ」の他、ワイン愛好家の為の「ワインエキスパート」、またそれぞれの上級資格である「シニアソムリエ」、「シニアワインエキスパート」初心者向けのワイン検定としてシルバークラスやブロンズクラス。またその他にも、国際的酒類教育機関が認定するWSETなど沢山の資格が存在しているのです。

 

ワインの資格は何の為に取得するのか?

 実は私、2019年に日本ソムリエ協会が認定するワインエキスパートの資格を取得しました。それまではただの飲むリエとして自分の飲みたいワインを飲んでいただけでしたが、20年来ずっとワインを飲み続けている私を見て妻から一言「そんなに好きで飲んでいるならそろそろ形にしてみれば?」と言われたのをキッカケに、「うーん、じゃ受けてみようかな」と軽い気持ちで受験することにしたのですが・・・。

 私は飲食店に勤務しているわけではないので、受験できるのは「ワインエキスパート」です、実はこの資格!合格に求められる知識やブラインドテイスティングに求められる能力はあの「ソムリエ」とほぼ同じだったのです!

日本ソムリエ協会から届いたタウンページ(もはや知らない人の方が多いですね)くらいの厚みのある教本を見た瞬間に軽い気持ちで受けようと思った自分を後悔しました。さすがに独学では受かりそうもないので、ワインスクールの受験講座を申込み、本気で資格取得に取り組むことにしました。基本的に毎週1回ワインスクールに通い世界中のワインに関する知識、銘柄を伏せてのテイスティングや模擬試験を受けました。

 

”ワインってこんなに奥深い飲み物だったのか!”

そこでは私と同じ様に資格取得を目指す方々が各々試験勉強に取り組んでいました。年齢層も若い方(おそらくソムリエを目指している)からご年配の方まで、時々催されるクラス会に参加して話を伺うと、職種もサラリーマンから医師、ワインのインポーターに勤務されている方など様々でした。一次試験はCBT方式というパソコンに向かって回答していく受験になります。この1次試験が難関!世界中のありとあらゆるワインやブドウ品種に関して出題されます。そんな細かい所まで聞く?というぐらい日本ソムリエ協会の教本の隅から隅まで暗記するくらいの気合いが必要です。そんな1次試験を突破すると今度は2次試験にブラインドテイスティングが待っています。赤ワイン2種類、白ワイン2種類及びワイン以外のお酒が1種類、ワインに関して分析項目として色・香り・色調・味わい・生産地・生産年など約30項目の内、それぞれ70%程度の正解が合格の基準になっている様です。ワイン以外のお酒に関してはそれが何のお酒か?を答える問題です。私の時は琥珀色の液体だったのですが、琥珀色の液体といっても何十種類もあります。試験時間は50分ですので、神経を集中して目の前にあるワインと向き合います!この半年間、試験の為にワインを飲んでいたので、どんな香りなのか?どんな色調が読み取れるのか?ブドウ品種の特徴が出ているか?などワインを分析する為に飲んでいてちっとも面白くないワインライフを送っていたので、絶対合格して好きなワインを好きなだけ飲むぞー!と思っていました。

西オーストラリア マーガレットリヴァーにある VASSE FELIX

 合格発表は日本ソムリエ協会のホームページ上で行われ、後に認定証とブドウを形どったピンバッジが送られてきます。ソムリエと同じ形の金色のピンバッジです、ちなみにフランスのソムリエ資格はシルバーのピンバッジですね。レストランでシルバーのピンバッジを付けているソムリエさんがいたらその方はきっとフランスで修行された方です。

 ワインの資格はそんなに簡単に取得できるものではありませんでした、多くの時間を割き、まさしく受験勉強さながらに勉強してやっと手に入れる感じです。途中でくじけそうになることもありましたが、資格試験を受ける為に勉強したことで、ワインに対する考え方や感じ方が明らかに変わりました!今まで全く興味の無かった国や品種のワインを飲むようになったり、食事とのペアリングを意識したり、その土地に興味を持ったり、地球環境を考えてみたりと今までの自分の世界が一回り大きくなった気がします。興味がある方は是非勉強してみて下さい。きっとあなたのワインライフがより一層充実しますよ。

 

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