この記事で学べること
Critical appraisal (批判的吟味)とは論文(特に臨床研究の)の信頼性を自身で評価することです。
自分が、何かを知ろうとして読んでいる論文の結果が、実は真実と違うものだったら?そんな結果を自身の臨床に取り入れられませんよね?
ガイドラインや教科書に知りたい答えが載っていない時は、疑問に答えてくれるような研究を行っている論文を調べて読むことになります。残念ながら出版された論文の中には、信頼性が低いものも数多くあるようです。また、その論文に書かれている結果が信頼性が高いものだとしても、その結果が自分のクリニックに来院する患者さんにも当てはまるかどうかを、判断するのは自分です。ですのでEBMを実践したい場合、論文の信頼性を自身で評価できるようになることが重要です。これをCritical appraisal (批判的吟味)と言います。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、疫学や研究デザイン、論文の読み方、などの本には必ずでてくるほど、EBMとは切っても切り離せない言葉です。
EBMとは:信頼性の高い研究によって得られたエビデンスを自身の臨床に取り入れることで、患者さんに質の高い、信頼性の高い医療を提供することです。
臨床研究とは:人を対象とする研究のこと。動物実験や、細胞や実験モデルを使った基礎研究とは違います。この記事で対象としている論文は臨床研究です。
EBMを行うための 批判的吟味 Critical Appraisal
臨床研究の論文に記載されている研究結果を、注意深く、他の要素との繋がりとの関連性も考えながら、信頼性、妥当性、関連性、を体系的に評価することです。そしてその結果を自身の臨床に取り入れて良いのか?判断します。
評価するためにはどこを見るべきか
それは、その研究がどのように行われたか、特にその研究の外的妥当